日本では治安の悪さを感じることも少ないですが、海外旅行は行先によっては気をつけなければならないですよね。
インドに旅行する場合も同様で、インドの治安や文化は日本とは大きく異なるので、インドに行く際は十分に対策しなければいけません。
今回は、インドの治安事情、危険エリアやインド旅行の際の注意点についてご紹介いたします。
【2019最新外務省情報】インドの治安
日本の外務省では、主に海外旅行をする方に向けて、各国の地域別の治安情報をレベル別で紹介してくれています。
レベル1でも充分に注意が必要で、数字が大きくなっていくにつれて警戒レベルがさらに高くなっていきます。
ほとんどの地域はレベル1(十分注意)
外務省情報によるとインドほぼ全域でレベル1が発令されています。
「十分注意」というのは、文字通りいつどこで犯罪に巻き込まれるやもわからないというレベルですので、犯罪に巻き込まれないための対策が必要です。
これらは空港周辺や首都の人目が多い場所でも変わりませんので、常に周りを注意しておくよう意識しておきましょう。
一部レベル2、レベル3の地域あり
レベル2は「不要不急の渡航の中止」を意味し、メガラヤ州やラダック地域がそれに当たります。
また、レベル3は「渡航中止勧告」に及ぶ治安の悪いエリアで、スリナガル近郊が現在レベル3に指定されています。
どちらのエリアも非常に犯罪被害が多い上、テロや紛争に巻き込まれる危険性もあるので、観光の場合はこれらのエリアには近づかないようにしましょう。
国境付近ではレベル4の地域も
さらに、スリナガルやラダック地域の国境に近いエリアについては、治安レベルでもっとも高いレベル4が発令されています。
これらのエリアでは紛争やテロなどにより命に関わるほどの危険もあるエリアですので、これらのエリアには立ち入ってはいけません。
犯罪に巻き込まれる危険性がさらに高まるので、観光であれば絶対に近づかないようにし、またこのエリアを通る移動手段も避けたほうが良いでしょう。
インド観光で注意すべき7つの犯罪・トラブル
レベル2以上のエリアに立ち入らないとしても、インドはほぼ全域で十分な注意が必要です。
インド観光をする際に巻き込まれる可能性がある犯罪やトラブルについて、ご紹介していきます。
①スリ・置き引き・ひったくり
非常に多いのが、スリ、置き引き、ひったくりといった窃盗罪に当たる犯罪です。
特にインドでは大人だけではなく子供が犯人のスリやひったくり被害も相次いでいるので、警戒を怠ってはいけません。
これらの犯罪はインドの地元住民や富裕層が標的になることはもちろん、羽振りのよさそうな観光客が標的になる場合も多いです。
②観光客をターゲットにした詐欺
観光客が標的になりやすい犯罪被害として、詐欺も最近非常に増えています。
例えば日本の知人に渡してほしいと金銭と荷物を渡される、観光地へ案内してやると偽って多額の案内量を請求されるなど。
前者については知らない間に麻薬の密輸に加担させられる危険性もあるので、少しでも怪しいと思ったら断り、早く離れることが大切です。
③性犯罪
インドは未だに男尊女卑思想が根深い国でもあります。
そのことから、集団強姦事件が頻発しており、過去には日本人女性観光客が被害に遭った事件も存在します。
女性を狙った性犯罪はインド都市部でも横行しているので、特に女性の方はインド観光の際に十分に気をつけなければいけません。
④オートリキシャやタクシーのぼったくり
インド都市部の移動手段として、オートリキシャやタクシーといったものがあり、現地の観光での利用も非常に人気が高いです。
ただ、これらの移動手段は定額制ではなく、なかには観光客を狙ってわざと値段を釣り上げる、悪徳運転手も存在しています。
ですので、特にオートリキシャやタクシーを観光の際に利用する場合は、その運賃が適正価格かどうかについても十分に気をつけておきましょう。
⑤交通事故
インドでは日本とは違って交通整備がまだ万全ではありません。
都市部でも運転が荒い車や、バイクや自転車での通行がよく見られます。
その国特有の景色も観光を楽しむ上でのひとつの醍醐味ではありますが、交通に関しては危険を伴います。
車道際を通るときや横断するときには日本の車道を通るとき以上に警戒しましょう。
⑥感染症
インドは日本に比べて衛生環境についても十分に注意しなくてはいけません。
腸チフス、コレラ、デング熱、マラリア、破傷風など街のいたるところに感染症のリスクが潜んでいます。
虫刺されや飲食、肌の露出や怪我によって引き起こされますので、服装や食べ物には十分に気をつける必要があります。
狂犬病|野良犬が多数存在
そのなかでも近年インドで恐れられているのが狂犬病です。
狂犬病は人にも感染するリスクがあり、感染してしまうと楽しいインド観光が台無しになってしまいます。
特にインドでは野良犬が多く存在するので、可愛いと思って触ってしまうと、そこから感染してしまう恐れがあるので野良犬に近づかないことも大切です。
⑦野良牛
併せて、野良牛にも近づかないことが大切です。
インドでは国民の8割がヒンドゥー教徒で、そのヒンドゥー教では牛を非常に神聖視します。
そのことから、野良牛に触れて、さらに怪我をさせてしまうことはヒンドゥー教では御法度として考えられています。
その現場を目撃した現地のヒンドゥー教徒の方とトラブルになってしまう可能性もあるので、野良牛は珍しいですが、近づかないようにしましょう。
インド観光を安全に楽しむための対策7つ
それでは、インド観光を安全に楽しむためにはどうすれば良いのでしょうか?
現地で犯罪やトラブルに巻き込まれないための対策についてご紹介いたします。
①知らない人についていかない
まず知らない人にはついていかないようにしましょう。
カツアゲや恐喝、性犯罪に巻き込まれる可能性が高く、現地の方については十分に注意をしておくことが必要です。
②人ごみは特に気を抜かない・荷物を身体から離さない
人ごみでは特にスリやひったくり被害が多いので、気を抜かずに荷物をしっかりと持って歩きましょう。
近年ではファッションアイテムのひとつとなりつつあるボディバッグなどで出掛けるのもおすすめします。
また、どこであっても荷物を身体から離さない、目を離さないことも意識しておく必要があります。
③女性の一人歩き・夜間の外出は避ける
特に気をつけたいのが女性の一人歩きです。
女性のひとり旅の場所としてインドはあまりおすすめできませんが、もしひとり旅をする場合はさらなる注意が必要です。
特に夜間は犯罪被害件数が増えるので、女性だけでの外出は控えておくことが鉄則です。
④生食を避け、水はミネラルウォーターを
感染症のリスクが高まるので、生食は出来るだけ控えて加熱調理されたものを中心に食べることをおすすめします。
また、水についても水道水の衛生は保証されていませんので絶対に飲んではいけません。
飲む場合はミネラルウォーターなど市販の飲料だけを口にすることをおすすめします。
⑤あらかじめ狂犬病の予防接種を受けておく
感染症予防の一環として、狂犬病をはじめとした予防接種を受けておきましょう。
狂犬病の他にも、腸チフス、A型肝炎や破傷風などの予防接種も存在するので、医者にインド旅行に行く旨を伝えて相談ながら接種をしてください。
⑥安全なホテルに泊まる
安すぎるホテルは荷物の置き引きや衛生上不安な部分も多く、多少値段は張っても観光客向けの安全なホテルに泊まりましょう。
インドの平均的な宿泊料金はおよそ4500INR、日本円にしておよそ6,000円〜7,000円。
グレードが高いホテルになると10,000円を超えるところもありますが、日本に比べて高価ではないようです。
⑦安価な移動手段を使用しない
ホテルと同じく、安すぎる移動手段についてもぼったくりや目的地まで届けてくれないトラブルなど、様々な危険性があります。
オートリキシャやタクシーを利用する際は十分気をつけるとともに、安全策を講じるなら電車などの公共の交通機関を利用するのもおすすめです。
まとめ
今回はインド観光における治安情報についてご紹介しました。
インドは旅行先として人気は高いですが、それと同時に治安があまり良くない場所としても知られています。
インド観光の際は、十分に対策をして安全な旅行を楽しんでくださいね。