世界最高峰のエベレストがあったり神秘的な宗教建造物があったりとネパールは観光地として人気がありますね。
今回は、ネパールの治安や危険エリアについて知り、安全なネパール旅行を楽しむための対策をご紹介します。
【2019最新外務省情報】ネパールの治安
2019年現在のネパールの治安として、フムラ群、ムグ群、ムスタン群、マナン群、ラスワ群、ソルクンブ群は外務省からの注意情報は出ていません。
ネパールの治安は、地域によって違いがあります。
ほとんどの地域はレベル1(十分注意)
ネパールではほとんどの地域が危険レベル1であり、ネパールの首都・カトマンズにも危険レベル1が勧告されています。
スリや置き引きなどの軽犯罪だけでなく、カトマンズでは、銃器使用案件が発生しています。
一部レベル2の地域あり
ネパールの極西部や中西部、中部、東部には危険レベル2が勧告されています。
マオイストの過激派の勢力が強くなっており、2017年には選挙期間中に爆発事件も発生しています。
危険レベル2の地域には行かないようにしましょう。
ネパール観光の8つの注意点
ネパールで観光するときに特に注意したいことについて紹介します。
ネパールでよく起きる犯罪の性質を知っておくとよいです。
①「バンダ」(ゼネラルストライキ)
ネパール語で「閉める」を意味するバンダは、ストライキのことです。
ストライキとは政治的要求を表明するためのものですが、度々行われます。
学校やお店、バスなどのサービス業も何もかもが全てお休みになるため、大きな危険はないものの、観光プランへの影響が出てくるでしょう。
ストライキ中には、デモの集団がいることもあるので近づかないようにしてください。
②スリ・置き引き・ひったくり
ネパールで多いのがバイクによるひったくりです。
また、マイクロバスで混雑しているときにスリの被害に遭うというトラブルも発生しています。
レストランで食事をしているときや、バス停で座っているときに荷物を置くと置き引きに遭うということもあります。
ホテル内で外出中や寝ているときに貴重品を盗まれた日本人もいます。
③観光客をターゲットにした詐欺
観光客に「町を案内してあげる」と声をかけ騙すという手口の詐欺もあります。
「案内料はいらない」と言ってくるのですが、「実は小さい妹がいてミルクが必要」などの同情話をしてきてミルクなどをかなりの金額で買わされるというのです。
お店がグルになっていることもあるでしょう。
④ドラッグ勧誘/風俗店
「ハッパ」と声をかけるドラッグの勧誘や、マッサージ店を装った風俗店への勧誘も行われています。
男性がターゲットになることが多いですが、女性も狙われています。
狭い道や暗い道では、ドラッグの売人もいるので注意してください。
声をかけられても、強引さはあまりないため、無視をしましょう。
⑤性犯罪
ネパールで問題になっているのが性犯罪です。
マイクロバスに乗っているときに体を触られたり、女性がマッサージ店に行くと男性スタッフに体を触られるなどの被害があります。
また、バイクで通りかかった2人組みに荷物を盗られた挙句、体を触られたというトラブルも起きています。
ネパールでは、男尊女卑の概念が強いため、性犯罪が横行しており問題視されています。
女性は一人では歩かないことや、バスではマイラシートという女性専用の椅子に座ること、人が混雑する場所ではより注意するなどの対策をしてください。
⑥交通事故
人やバイク、車が行き交い交通量の多いネパールでは交通事故も多発しています。
2017年には夜行バスの転落で30人以上が亡くなるという大きな事故が発生しています。
最近は横断歩道がある場所も増えており、安全も確保されてきているようです。
また、横断歩道を渡らないと罰金が発生する可能性もあるとのことです。
⑦感染症
2019年現在は、感染症の危険情報はありません。
しかし、感染性胃腸炎や狂犬病、マラリア、日本脳炎、ウイルス性肝炎などの感染症の懸念があります。
水や食べ物からの感染の他、虫や犬が原因で感染することもあります。
衛生面状況は良好とは言えず、頻繁に下痢になったり原因不明の高熱が出ることもあるので気をつけてください。
⑧洪水/河川の氾濫
ネパールでは、6月~9月が雨季で、7月や8月は特に多くの雨が降ります。
スコールが降るため、一気に水の量が増えて河川が氾濫し洪水の被害が出ることもあります。
洪水対策や河川の氾濫対策が弱いため、命を落とす危険もあるでしょう。
2019年のネパール洪水では、117人が死亡、38人が行方不明になりました。
ネパール観光を安全に楽しむための対策7つ
ネパールでは日本と犯罪の性質が違います。
犯罪やトラブルに巻き込まれないための対策をご紹介します。
①知らない人についていかない
観光客を狙った詐欺などがあるため、知らない人にはついていかないようにしてください。
親切にされると、つい心を開いてしまいますが、それが危険を呼んでしまいます。
②貴重品を身体から離さない
警戒心のなさとお金を持っていることから日本人をターゲットにすることが多いようです。
貴重品は必ず身体から離さないことや大金を持ち歩かないこと、支払いのときに現金をさらさないことなどに注意してください。
ショルダーバックでチャックを閉めて洋服の下に入れて持つなどの対策も必要でしょう。
③女性の一人歩き・夜間の外出は避ける
性犯罪の多いネパールでは、女性の一人歩きはとても危険なため、必ず数人で行動してください。
女性だけのグループが狙われることも多いです。
また、夜間は街灯が少ないため夜間の外出は避けましょう。
④水はミネラルウォーター
ネパールの人は、井戸水などを飲んでいますが、日本人が飲むと腹痛に襲われることがあります。
また、井戸水からはヒ素や水銀が検出されたこともあるので安全が保証されていません。
水が原因でコレラや腸チフスなどの感染症になることもあるため、水を飲むときはミネラルウォーターにしてください。
⑤あらかじめ予防接種を受けておく
感染症の危険を減らすためにも、ネパールに行く前に日本で予防接種を受けてください。
推奨されているのは、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎、狂犬病のワクチン接種です。
⑥安全なホテルに泊まる
ネパールでは、ホテルでの盗難被害も起きています。
安価なホテルよりは、多少値は張ってもセキュリティが万全のホテルのほうがよいでしょう。
ネットでの口コミがいいホテルが推奨で、公式HPの作りがしっかりしていると尚よいでしょう。
おすすめのホテルは、カトマンズにある「ホテルシャンバラ」です。
清潔感もあり、ホテルにはコンシェルジュもいます。
料金は大人2名で8000円ほどです。
また、ラグジュアリーホテルの「ハイアットリージェンシーカトマンズ」もおすすめです。
トリブバン国際空港やカトマンズの中心地にも近いので便利もいいでしょう。
バーやレストラン、プールなどもあるので、ホテル内で楽しむこともできます。
料金は大人2名で18000円ほどです。
⑦野生動物には近づかない
犬や猫、猿、ジャッカルなどの野生動物がいますが、可愛くても近寄らないでください。
万が一噛まれると狂犬病や感染症にかかる可能性があります。
また、毒蛇による被害も多発しています。
暗くなる時間帯から明るくなる時間帯まで毒蛇が活動することがあるので、夜間はより注意しましょう。
まとめ
ネパールは、治安が良い場所もあれば危険な場所もあります。
素晴らしい文化や風景が多いネパールで、最高の思い出を作るための防衛をしっかりとして観光を楽しみましょう!