海外に行く際、目的地まで1本の路線では行けず、国際線を乗り継ぐケースがあります。
海外が初めての方や不慣れな方にとっては、慣れない場所で何をどうすればいいのか、不安が募ることでしょう。
しかし、手順さえ押さえてしまえば国際線の乗り継ぎは怖くありません。
荷物はその都度引き取って預け直すのか、搭乗券はどうするのかなどについてご説明します。
国際線乗り継ぎ方法の種類
まずは国際線乗り継ぎの方法の種類を確認しましょう。
乗り継ぎ方法によって荷物や搭乗券の扱いに差があり、するべき作業にも違いがあります。
同一航空会社で乗り継ぎ
出発地から目的地まで同じ航空会社の便で移動するケースです。
この場合では基本的に最初のチェックインでスルーチェックインサービスを受けることができますので、荷物を預け直す必要がありません。
コードシェア便で乗り継ぎ
コードシェア便とは、違う航空会社同士が共同運行を行っている便のことです。
この場合の荷物の扱いは、航空会社や空港によっても変わるので、最初のチェックイン時に確認する必要があります。
同一航空会社のように最初から最後まで荷物を預けられるケースもありますが、利用する航空会社や空港によっては預け直しになる場合もあります。
別の航空会社で乗り継ぎ
出発地から目的地まで、別の航空会社の便で乗り継いで行くケースもあるでしょう。
この場合、乗り継ぎの都度荷物を引き取って預け直す必要がありますし、航空券の予約時に注意すべき点もいくつかあります。
長距離の海外旅行で緊張している中でトラブルなくこなせるか不安に思うかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば問題ありません。
予約時の確認事項
国際線の乗り継ぎで予約時に気をつけたい点は主に2つです。
乗り継ぎの空港に着いてから慌てるということのないように、確認しておきましょう。
経由地でのトランジットビザの必要性
国によっては、航空機の乗り継ぎで荷物を預け直す際にトランジットビザが必要な場合があります。
代表的な国としてはロシアが挙げられ、ロシア国内で2回乗り継ぎする場合や特定の空港を使用する場合はトランジットビザが必要です。
国際情勢によっては現在はトランジットビザが必要ない国でも求められる可能性があるので、航空券の予約前に外務省や各国大使館のホームページをご確認ください。
トランジットビザの取得には日数がかかりますし、旅行前にも念のため確認しておいたほうがよいでしょう。
【別航空会社利用】余裕のある乗り継ぎ時間
同一航空会社やコードシェア便ではなく別々の航空会社の便を乗り継ぐ際には、乗り継ぎ時間に余裕があるかを確認しておきましょう。
悪天候や機材トラブルなどで飛行機が遅れることは珍しくないので、早く目的地に着きたいからとギリギリ間に合う便を予約してしまうのはリスクが大きいです。
空港によってはターミナル間が離れていてバスで移動ということもあります。
空港内での移動も考慮に入れ、シミュレーションして、乗り継ぎ時間に余裕のある便を予約しましょう。
各空港のHPでターミナル間などの空港内移動時間の目安が掲載されていますのでそちらを参考にするのも良いでしょう。
搭乗手続き時の確認事項
次に、当日の搭乗手続きの際の確認事項についてご説明します。
同じ航空会社間で乗り継ぐ場合でも、航空会社のサービスにまかせきりというわけではなく、乗客のほうで把握しておくべきこともあります。
荷物のスルーチェックインサービス
最初のチェックインの際に、荷物のスルーチェックインサービスでどこまで預けられるかをしっかり確認しておきましょう。
最後まで預けたままで大丈夫、と思っていたら勘違いや手続きミスで乗り継ぎ空港で荷物が行方不明になってしまったというトラブルもあります。
コードシェア便でサービスが使える場合もそうですが、同一航空会社の場合でも最後まで預けっぱなしで問題ないのか、最初のチェックインカウンターで確認しましょう。
預け直しが必要な場合にバゲージクレームタグを確認
乗り継ぎの際に預け直しが必要な場合は、荷物に取り付けられたバゲージクレームタグを確認してください。
バゲージクレームタグは、荷物の行き先の空港を示したタグで、乗客名、航空会社名に便名、出発地、経由地、目的地空港のコードが記されています。
バゲージクレームタグの一番上に最終目的地の空港、その下に乗り継ぎ空港、一番下に出発地の空港のコードが示されています。
行き先の空港が示されているか確認し、疑問点があれば航空会社のスタッフにすぐに問い合わせましょう。
搭乗券の枚数
航空券と搭乗券は別物です。
予約した際の航空券を持って最初の出発地空港の航空会社カウンターでチェックインすると、搭乗券が発行されます。
別の航空会社で乗り継ぐ場合は最初のチェックインで最初の便の搭乗券のみ発行されますが、同一航空会社の場合は複数の搭乗券を発行されることがあります。
枚数や行き先、便名が合っているか確認してください。
また、最初の便への搭乗には、後の便の搭乗券は必要ありませんので、なくさないよう大事に保管しておく必要があります。
経由空港での手続き
乗り継ぎで経由する空港では何をすればいいのでしょうか。
すでに国外であることから焦ってしまいうかもしれませんが、落ち着いて一つひとつのステップを踏んでいけば問題ありません。
イミグレーションで入国審査
経由地の空港に到着したら、「Immigration」(入国)のところへ行き、入国審査を受けます。
その際、トランジットビザが必要な国ではそれを係員に渡します。
入国審査が終わったらバゲージクレームで荷物を受け取り、自分の荷物に間違いないか、中身の破損などのトラブルはないかのチェックをします。
荷物の預け直し
経由地空港の到着出口を出たら、乗り継ぐ便の航空会社のカウンターでチェックインをしましょう。
荷物の預け直しもここで行います。
目的地に間違いはないか、バゲージクレームタグを再び確認します。
バゲージクレームタグは荷物の預け直しをする度に確認することをおすすめします。
次の搭乗便の搭乗券発行
チェックインと同時に、次に乗る搭乗便の搭乗券を発行してもらいます。
最初のチェックイン時と同様、便名や出発時刻に間違いはないか、その後の乗り継ぎが同一航空会社の場合は搭乗券の枚数や行き先に間違いはないかを確認します。
もし乗り継ぎに失敗した場合は?
もし万が一乗り継ぎに失敗したら、どうすればよいのでしょうか。
乗客の責任になってしまうケースもありますし、航空会社で保障が適用されるケースもあります。
同一航空会社の便を最初から通しで予約していた場合で飛行機が遅れたケースなら、その後の便に振り替えてもらえる可能性が高いです。
別々に予約していた場合は自己責任で購入し直すことになるでしょう。
ただ、別の航空会社の便を乗り換える場合でも事前に両方の航空会社に乗り継ぎの情報を伝えていた場合、航空会社が保障してくれるケースがあります。
時間の読み違いなど、自分のミスで乗り遅れてしまった場合は完全に自己責任となり、新しく航空券を購入し直すことになります。
まとめ
国際線の乗り継ぎは、航空会社や経由地の国によってもルールが違うので、まずは個別に確認をしましょう。
その後は手順を踏まえれば、基本的に難しい手続きはありません。
万が一ロストバゲージが発生したらただちにスタッフに相談し、冷静に対処しましょう。
いい旅のひとときをお過ごしください。