モルディブはインド洋に浮かぶ約1200の島と26の環礁と呼ばれるサンゴ礁の島から成る共和国です。
国土面積は東京23区の約半分程度に満たないほど小さな島国でありながらたくさんの魅力が詰まっています。
コバルトブルーの美しい海とまばゆい白い砂浜、色鮮やかな熱帯魚、極上の水上ヴィラなど、モルディブに癒しを求める観光客は多いです。
また、ハネムーンでもよく選ばれる旅行先です。
今回はモルディブに旅行する際の入国審査に必要な書類や手続き、入国時の注意点を解説します。
ビザ取得条件や必要な書類は変更される場合もありますので、モルディブ出入国管理局やモルディブ日本国大使館の最新情報をご確認ください。
30日以内の観光であれば事前の申請は不要!
2019年11月現在、30日以内の観光を目的とした旅行の場合、旅行客が事前にビザを申請する必要はありません。
自動的に、入国審査時にマーレ国際空港にてツーリストビザを兼ねたスタンプがパスポートに押されます。
このスタンプのアライバルビザによる手数料は発生しません。
しかし、ビザの申請が不要になるには一定の条件を満たしている必要があります。
査証免除条件
・パスポートの残存期間が6か月以上
・帰りの航空券もしくは予約表など期間内に出国を証明できるもの
・滞在先(ホテルなど)の予約表や宿泊先が確認できる書類
・十分な渡航資金(US$100+1日あたり$50)
パスポートは機会読み取りを行うため、顔写真のページの下部に「<<<<<」の表記があることが前提です。
ここには氏名が記入されていますが、旧姓の場合は入国審査時に説明を求められることがあります。
出入国管理局で申請すれば90日まで延長可能
31日以上の滞在をする場合、60日間の延長(合計90日間滞在)が可能です。
ただし、年2回までしか申請できないため出入国を繰り返す度に延長することはできません。
入国から30日以内にモルディブの首都マ-レにある出入国管理局にて申請する必要があります。
手数料は750MVRです。
延長申請をせず31日以上滞在すると15,000~50,000MVR(日本円で10万~35万)の罰金を科される可能性があります。
延長手続きに必要な書類
・申請書
・パスポート(有効期限内のものに限る)
・海外旅行保険加入証明書
・パスポートの顔写真と同じサイズの写真
・身元を保証する者の通知書
申請書はモルディブ入国管理局ホームページよりダウンロード可能です。
なお、身元を保証するものが企業の場合、申請書への承認が必要です。
また、身元を保証するものが個人の場合は保証人のIDカード(入国管理局がモルディブ国民に発行しているカード)のコピーも必要です。
ビザの種類は8種類!
モルディブに入国する際に必要なビザはその用途により【観光査証】【外交/公務査証】【学生査証】【商用査証】【滞在査証】【就労査証】【居住査証】【特別査証】があります。
この中でもツーリストビザ(観光査証)は自動で発行されますが、それ以外のビザは事前に申請が必要です。
ビジネスや移住に必要な代表的なビザ3種類の取得方法・取得に必要な書類を解説します。
ビジネスビザ(商用査証)
モルディブにて商用あるいは学術的な目的を持って入国する際に必要なビザです。
このビザにより最長で90日間の滞在が可能です。
この間であれば出入国は何度でも可能で、その度にビザを申請する必要はありません。
ただし、ビザの有効期間延長はできず、90日目には出国をする必要があります。
90日を越えた滞在が発覚すると不法就労とみなされ、15,000~50,000MVR(日本円で10万~35万)の罰金を科される可能性があります。
その後、商用もしくは学術的な目的での再入国には30日以上空けなければなりません。
取得に必要な書類
・申請書
・パスポートコピー(顔写真ページ)
・活動先の企業や団体の承認/登録証のコピー
・活動に関する技能/資格証明書、活動先の推薦状(目的や滞在期間が記されていること)
・海外保険の加入証明書
申請書はモルディブ入国管理局ホームページよりダウンロード可能です。
ワークビザ(就労査証)
モルディブの現地企業や団体が雇用目的で従業員を滞在させる場合に必要なビザです。
このビザにより申請承認日から1年間滞在が可能で、雇用主の同意があれば更新も可能です。
また、この間であれば出入国は何度でもできます。
ただし、雇用主が外国人採用枠を持っていることが前提です。
ワークビザを取得する場合は、現地雇用主の申請と就労者本人の申請の2つの手続きが必要です。
まず現地雇用主が出入国管理局に事前に申請し雇用許可証を発行します。
次に、就労者本人は雇用許可証と必要な書類を持ち入国し、出入国管理局の申請手続き前に以下を済ませなければいけません。
・政府指定の病院、診療所での健康診断
・政府指定の保険会社、Allied Insurance Companyの「駐在員医療保険」への加入
健康診断書と保険証を受け取ったら出入国管理局に申請を行います。
申請時に3か月分の手数料としてMVR750と、ワークパーミットカード代50MVRが必要です。
取得に必要な書類
就労者は入国する前に以下の書類を揃える必要があります。
・申請書
・パスポートコピー(顔写真ページ)
・雇用先との契約書
・就労に関する技能/資格証明書、就労先の推薦状(目的や滞在期間が記されていること)
入国後は出入国管理局に以下の書類を持って行き、ワークビザを申請します。
・申請書
・パスポート(有効期限が6ヵ月以上)
・パスポートの顔写真と同じサイズの写真(最近の写真でなければなりません)
・雇用先との契約書
・健康診断証明書
・駐在員医療保険証明書
申請書はモルディブ入国管理局ホームページよりダウンロード可能です。
ディペンデントビザ(滞在査証)
ワークビザ(就労査証)を持つ者の配偶者およびその子供が滞在する場合に必要なビザです。
ワークビザを持つ配偶者のビザが有効な限り滞在が可能です。
ディペンデントビザを取得する場合はワークビザを持つ配偶者もしくは現地雇用主が出入国管理局に事前に申請を行います。
また、ディペンデントビザ取得者本人は政府の指定の医療機関にて健康診断を受信し健康診断証明書を受け取る必要があります。
申請時に3ヵ月分の手数料としてMVR750と、ワークパーミットカード代50MVRが必要です。
取得に必要な書類
・申請書
・パスポート(有効期限が6ヵ月以上)
・パスポートの顔写真と同じサイズの写真(最近の写真でなければなりません)
・ワークビザを持つ配偶者の雇用証明書コピーもしくはワークパーミットカードコピー
・健康診断証明書
・海外保険証明書
これらとは別に、以下の証明書も必要です。
・ワークビザを持つ者の配偶者の場合:結婚証明書原本
・ワークビザを持つ者の子供の場合:出生証明書原本
結婚証明書や出生証明書は、更新の場合にはコピーでも問題ありません。
まとめ
モルディブへ癒しを求めて旅行をする人やハネムーンで行く人は入国する上でもストレスなくスムーズに旅行のスタートを切りたいですよね。
モルディブ入国にはビザがパスポートへのスタンプとして自動発行されるため、事前の手続きや入国時の手続きは全く必要ありません。
また、モルディブは治安がよく入国審査もシンプルで、初めての海外旅行でも安心して楽しむことができます。
しかし近年不法就労が増加していることで入国審査での取り締まりの強化も見られます。
パスポートの残存期間や往復のチケット、滞在先証明書など必要な持ち物と書類を忘れずに常夏の楽園・モルディブを楽しんでください。