映画の舞台にもなる香港は、100万ドルの夜景で知られているヴィクトリア・ピークをはじめ、不夜城としてのナイトスポットが有名です。
元イギリス領という歴史を持つ香港は、他のアジア諸国と異なる雰囲気を持っています。
今回は、夜だけでなく昼にも遊べるエリアが多い香港で、おすすめの観光スポットや見どころを一挙にご紹介します。
見どころを紹介する前に!香港ってどんなところ?
日本人には、「香港」という名前で知られていますが、正式名称は「中華人民共和国香港特別行政区」といいます。
香港は、アヘン戦争後にイギリスの植民地となっていましたが、第二次世界大戦時に日本に占領されました。その後、再びイギリスに統治され、1997年に中華人民共和国に返還された歴史があります。
正式名称 | 中華人民共和国香港特別行政区 |
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面積 | 1,104㎢ |
人口 | 7,374,900人(2016年度) |
首都 | 中西区(中環・旧ヴィクトリア市) |
公用語 | 香港語、英語(中国語は広東語がメイン) |
通貨 | 香港ドル |
時差 | 日本との時差は1時間 日本が1時間進んでいます。 |
気候 | 香港は亜熱帯に属しているので基本的に暑い国ですが、穏やかながら四季もあります。日本の沖縄をイメージすると良いでしょう。 |
香港で観光客が特に知っておいた方が良いルールがいくつかあるので紹介します。
タクシーやバスに乗ったらシートベルト着用が義務付けられています。 違反すると罰金もしくは禁固刑です。 |
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室内・レストラン・商業施設・商業ビルでの喫煙が禁止されています。 屋外での喫煙は基本的に許可されていますが、禁煙エリアもあるので注意しましょう。違反すると罰金です。 |
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ごみ箱以外の場所にポイ捨てすると罰金が科せられます。 ごみ以外に唾を吐く行為も罰金の対象になります。 |
香港島のおすすめ観光スポットベスト7!
香港は、ヴィクトリア・ハーバーを挟んで、北側の九龍半島と南側の香港島、230以上の島々で成り立っていますが、観光客が訪れるエリアは、九龍半島南端と香港島の北側がメインになります。
ここでは、香港島のおすすめ観光スポットを7つ紹介します。
ヴィクトリア・ピーク
夜景の名所として知られている「ヴィクトリア・ピーク」は、標高約552mの香港島で一番高い山にあります。
山頂に、無料の展望台もありますが、おすすめは「ピーク・タワー スカイテラス428」です。有料ですが、360度のパノラマを楽しめる絶景スポットです。
スタイリッシュな建築のピーク・タワーには、ショッピングモールやカフェ、レストランが併設されています。その他にも、ジャッキー・チェーンやブルース・リーなど香港ゆかりのスターの蝋人形が飾られている「マダムタッソー館」が入っています。
夕方頃から山頂に行き、昼間の景色と夜の夜景を満喫するプランがおすすめです。ヴィクトリア・ピークから眺める香港の夜景は「100万ドルの夜景」として知られ、世界三大夜景の1つといわれています。息をのむほど美しい夜景を堪能してみてはいかがでしょうか。
山頂へは、「ピーク・トラム」と呼ばれる赤い車体のケーブルカーで行くのが定番です。
Victoria Peak | |
ピーク・トラム:中環、花園道のピーク・トラム駅から10分 毎日7:00~24:00まで10分~15分間隔で運行 大人往復40HKドル、子供(3~11歳)シニア(65歳以上)報復18HKドルバス:中環スターフェリーバスターミナルからピーク・トラム・シャトルバス15C番で約20分 毎日10:00~23:30まで15分~20分間隔で運行 大人4.2HKドル、子供(3~11歳)シニア(65歳以上)2.10HKドル |
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なし | |
スカイテラス 10:00~23:00(土日祝日は8:00~) |
ヴィクトリア・ハーバー
香港島と九龍半島の中間にある「ヴィクトリア・ハーバー」も香港の美しい夜景を楽しめる人気スポットです。
九龍側から見ると、香港島側の高層ビル群やヴィクトリア・ハーバーの近未来的な景色が広がります。プロムナードでウォーターフロント散策やクルージング、フェリーでの夜景を堪能してみてはいかがでしょうか。
また、ヴィクトリア・ハーバーを訪れたら、光と音のファンタジーショー「シンフォニー・オブ・ライツ」を見逃すわけにはいきません。
香港島や九龍のバーバー沿いの高層ビルから夜空に7色のサーチライトが乱舞するショーは必見です。13分間のショーは、ギネス記録にも認定されています。
Victoria Harbor | |
尖沙咀のスターフェリー乗り場から時計台方面に進みます。 香港太空館と尖沙咀そごうの間からもアクセス可。 ネイザンロードからペニンシュラホテル東側、シェラトンホテル南側にプロムナードへの入り口があります。 |
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毎日 20:00~2:15分 | |
こちら |
文武廟
文学と戦の神を祀った寺院「文武廟」は、昔から科挙や受験に受かりたい若者に崇拝されています。
閑静なハリウッド・ロードにありますが、赤を基調とした祭壇や黄色のお線香など外の静けさと鮮やかな寺院はエキゾチックなコントラストを醸し出しています。
学業や開運、財運などの神様を祀っている廟は、それぞれ雰囲気が違うので廟めぐりをしてみると面白いでしょう。
文武廟 | |
124-126Hollywood Rd, Sheung Wan, Hong Kong Island | |
こちら |
SOHO荷南美食区
香港のSOHOは、中環エリアのエルギンストリート、ビールストリート、スタウトンストリート周辺にあります。
香港在住のデザイナーやアーティストのスタジオ、ブティックが点在し、香港の流行発信地として注目を集めています。
また、インターナショナルなレストランやお洒落なカフェ、隠れ家的なバーなどが集まっているので、欧米人にも人気のエリアです。ローカル色の少ないお洒落なスポットをゆっくり散策してみるのもおすすめです。
SOHO | |
Elgin St, Central | |
MRTセントラル駅からエスカレーターで上がるのが便利です。 |
赤柱(スタンレー)
香港中心部から日帰りで行けるリゾート地として人気の観光エリアです。
香港島南部にある美しいビーチと豊かな自然に囲まれた海辺の町は、昔から高級住宅街として欧米人が多く住んでいます。そのため、お洒落なカフェやレストランが並び、ヨーロッパのような雰囲気が楽しめます。
赤柱市場(スタンレーマーケット)には、雑貨やアクセサリー、シルク製品などが販売されているので香港のお土産を探すときにおすすめです。
エクスチェンジ・スクエアバスターミナル6X、6、6A、73、66に乗車 所要時間30分~45分程度 料金 7.9HKドル~10.6HKドル |
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銅鑼湾登龍街ミニバス乗り場 40番「赤柱市集」行き 所要時間 35分程度 料金10HKドル |
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973番 所要時間 80分程度 料金 13.6HKドル |
摩羅上街(キャット・ストリート)
昔の香港では、盗品のことを「ネズミ」と呼び、ネズミを買う人を「ネコ」と例えていたため、「ネコが集まる通り」ということからキャットストリートと名付けられたそうです。
現代のキャットストリートは、高価な骨董品のレプリカからガラクタのようなキッチュなものまでおもちゃ箱をひっくり返したような楽しい店が軒を連ねています。
ショッピングモールやお洒落なショップでは見つからない中国らしい面白グッズやレトロな商品までそろっているので、のんびり散策をしてみると楽しいでしょう。
近くには、ハリウッド・ロードや文武廟などがあります。
香港上環摩羅上街 | |
店舗により異なりますが、10:00頃~18:00頃まで | |
MRT上環駅のE2出口を出ます。正面の広場を抜けて「皇后大道中」を進み階段を上って最初の右に伸びる道がキャットストリートです。徒歩約10分。 |
ラマ島
ラマ島は、ランタオ島、香港島に次いで3番目に大きい島です。
中環からフェリーで30分程度の場所にあるので、現地の人だけでなく日帰りで観光客も多く訪れる人気の観光スポットです。
また、海岸沿いには、新鮮なエビや貝などのシーフードが食べられるレストランやお洒落なカフェが軒を連ねているので、立ち寄ってみても良いでしょう。
島内は、車の乗り入れが禁止されているので、ぐるりと回りたい人にはレンタサイクルやハイキングがおすすめです。
Lamma Island Hong Kong | |
中環からスターフェリーで30分程度です。 | |
ラマ島には、「Yung Shue Wan」と「Sok Kwu Wan」のフェリー発着所がありますが、「Sok Kwu Wan」に到着して、観光しながら、「Yung Shue Wan」に向かい、食事をして帰るのがおすすめコースです。 |
九龍のおすすめ観光スポット5選
島の南端にある尖沙咀から油麻地など主要な繁華街がネイザンロードから南北方向に並んでいる九龍半島のおすすめ観光スポットを5ヶ所紹介します。
女人街(ノイヤンガイ)
洋服やアクセサリー、バッグなどの女性が好みそうな商品が売られているため、「女人街」と呼ばれていますが、正式名称は、「通菜街」といいます。
女人街を散策する場合は、夕方に訪れると良いでしょう。ナイトマーケットと呼ばれていますが、15時頃からオープンしています。
屋台では、値段交渉ができるので、気に入ったものがあったチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
Tung Choi St, Mong Kok | |
店舗によって異なりますが15:00頃~24:00頃まで | |
MTR旺角駅D3番出口から徒歩約1分。 駅を出て後方のアーガイル・ストリートに沿って歩き1つ目の角を右に曲がった路地です。 |
男人街(ナンヤンガイ)
上記の女人街と男人街は、香港の2大ナイトマーケットです。男人街の正式名称は「廟街」といいます。
女人街とは雰囲気が異なっており、こちらでは時計やキーホルダー、メガネやフィギュアなど、男性向けの商品が多く売られています。
男人街は17時頃からオープンするので、最初に女人街、次に男人街をめぐって道端の屋台で海鮮料理やスイーツを堪能するディープな香港を体験してみるのも良いでしょう。
地元の人にも人気の鍋で炊いた煲仔飯で有名な「興記煲仔飯」は、いつも行列です。
1-207 Temple St | |
屋台は17:00頃から | |
MTR油麻地駅下車 徒歩約1分 E出口を出て文明里を進んで2本目の路地です。 |
諾士佛台(ナッツフォード・テラス)
九龍サイドのお洒落なナイトスポットといえば、ナッツフォード・テラスです。
ナッツフォード・テラスへは、レストランやバー、カフェの入ったグルメスポット「ナッツフォード・ステップ」の外階段を使用して入ります。
この路地には、アメリカン、メキシカン、ブラジル、イタリア、フランス、スペイン、タイ、ベトナムなど数えたらきりがないほどの多国籍のレストランが集まっています。
ナイトスポットですが、早くからオープンしている店も多いのでランチタイムやハッピーアワーも見逃せません。
ホテルが密集するKimberley Rdも近く便利な場所にありますが、1本中に入ったビルの谷間に隠れた通りなので、秘密基地を探す楽しみもあります。
ヨーロッパの路地裏に迷い込んだようなナッツフォード・テラスは、夜中の3時頃まで営業しているお店が多いので、遅い夕食でも安心です。
Knutsford Terrace | |
店舗によって異なります。 | |
NRT尖沙咀駅下車、B1出口を出て徒歩約10分。 目の前のネイザンロードに沿って北に進み金巴利道を右折して進むと入り口の「ナッツフォード・ステップ」が左側に見えます。 |
ネイザンロード
「眠らない街」と称される香港を代表する目抜き通り「ネイザンロード」は、常に多くの人であふれています。
香港を実感できるにぎやかで活気のある通りには、たくさんの店やレストランがあるので、どこに立ち寄るか迷うほどですが、ここでは、いくつかおすすめのスポットを紹介します。
ネイザンロードのスタート地点にあるザ・ペニンシュラ香港は、「東洋の貴婦人」と称される由緒あるホテルの1つです。 ロビーラウンジで楽しめるアフタヌーンティーはとても人気があります。 |
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ハイアットリージェンシーホテルの跡地に建てられた31階建てのショッピングモールです。地下から7階までを占めるショッピングモールには、140以上の店舗が入っています。地下には、「マーケットプレイス」というスーパーマーケットが入っているので、ばらまき用のお土産を買うのにおすすめです。 | |
「澳洲牛奶公司」は、ネイザンロードでB級グルメが食べたいときにおすすめのお店です。伝統的な香港の朝食メニューをお昼まで食べられます。名物の牛乳プリンと香港らしい料理を味わうために、いつも行列ができています。 |
重慶大厦(チョンキンマンション)
尖沙咀のネイザンロード沿いに築50年以上の歴史を誇るビル「重慶大厦(チョンキンマンション)」があります。
東南アジア系や今どきのショップ、レストラン、バックパッカー向けの激安ゲストハウスなどが雑居する巨大なビルは、映画「重慶大厦」で一躍有名になりました。
重慶大厦は、17階建てのビルに770軒ほどの激安ゲストハウスが入り、宿泊客も含め約4,000人といわれている人が住んでいます。世界中からやってくるバックパッカーの聖地と化した重慶大厦は、どこか危険で秘密めいた雰囲気が観光客を魅了しています。
重慶大厦にあるゲストハウスは、ベッドとバス、トイレ付で1泊2000円~4000円程度で宿泊可能ですが、価格が安くなるほど汚くなります。宿泊する場合は、ネットで情報を確認してから現地で部屋を見せてもらうようにしましょう。
36-44 Nathan Rd, Tsim Sha Tsui | |
MTR尖沙咀駅下車徒歩約2分。 G出口を出てネイザンロード沿いに南へ100m程進んだ左側です。 |
ランタオ島のおすすめ観光スポット3選
香港最大の島「ランタオ島」は、自然と新開発地区が混在し、新しい観光スポットとして多くの人が訪れています。
香港ディズニーランド
2005年9月にオープンした香港ディズニーランドは、空港から20分程度、市内からもMTRで40分程度の場所に位置します。
東京ディズニーランドよりも小さいので1日あればかなり楽しめるでしょう。香港ディズニーランドでおすすめアトラクションは、香港にしかない「ミスティックポイントのミスティックマナー」と、日本では見ることのできないライオンキングのショーです。
また、ダッフィーの友達クッキーのグッズは日本で購入できませんので、要チェック!パークチケットは、日本語の公式HPから購入できます。
Hong Kong Disneyland, Sunny Bay | |
+852-1-830-830 | |
10:00~20:00 | |
大人 539HKドル、子供(3歳~11歳)385HKドル、シニア(65歳以上)100HKドル | |
MTR迪士尼駅下車すぐ | |
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ゴンピン360
ゴンピン360は、世界最大級の屋外大仏のある昴坪と大嶼山東涌を往復するケーブルカーです。
約25分で大嶼山と香港国際空港、アジア・ワールド・エキスポなどの景観を360度楽しめます。
ゴンピンビレッジでは、ウォーキングウィズブッダやモンキーズテイルシアターなどのアトラクションで遊ぶこともできます。
11Tat Tung Rd, Tung Cung, Hong Kong | |
月曜日~金曜日 10:00~18:00 土曜日・日曜日 10:00~18:30 香港の休日 9:00~18:30 |
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香港島から:MTR東涌線香港駅から東涌駅まで乗り換えなし 九龍半島から:MTR東涌線九龍駅から東涌駅まで乗り換えなし |
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ケーブルカー往復 大人96HKドル、子供48HKドル パッケージ料金 大人159HKドル、子供80HKドル |
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長沙(チュンシャ)ビーチ
ランタオ島の長沙は、香港で最も長い海岸線を持つ美しいビーチです。
香港の喧騒を忘れて、真っ青な空と海、砂浜以外には何もない静かなビーチで1日のんびり過ごすのもおすすめです。ランタオ島名物の水牛の群れが横切る原風景のような景色を見ることもできます。
ビーチ沿いには、たくさんのレストランやカフェが並んでいるので、海を眺めながらゆっくり食事をするのも良いでしょう。
South Lantau Rd, Lantau Island,Outlying Islands | |
こちら |
まとめ
香港は、100万ドルの夜景をはじめ、高層ビル群や近未来的な街並みと山、静かな離島のビーチなどが混在している魅力的な観光地です。
何度訪れても違った顔を見せてくれる香港は、日本からも近く時差もほとんどないので、着いたその日から遊べます。
魅力的な香港で、自分らしい旅行を楽しんでみてください。
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