マカオは、ヨーロッパと中国、ラスベガスの雰囲気を一度に味わえるファンタスティックな国です。
マカオには、世界遺産やカジノ以外にも、おすすめの観光スポットがたくさんあります。
今回の記事では、観光スポットや気になるグルメなどのマカオの知られていない魅力を紹介します。
見どころを紹介する前に!マカオってどんなところ?
1999年までポルトガル領だったマカオは、中国大陸の中で植民地の歴史が一番古い地域です。
2005年7月に8つの広場と22の歴史的建造物が「マカオ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
以前のマカオは、香港から日帰りで行ける観光地として「1日あれば十分」といわれてきましたが、この10年ほどで目覚ましい変化を遂げ、今では、マカオだけを巡るツアーも充実しています。
それでは、マカオの基本情報を簡単に紹介します。
中華人民共和国マカオ特別行政区 | |
約30.8平方メートル(東京都世田谷区の約半分) | |
約65万人(世界でもっとも人口密度が高い) | |
90%ほどが中国系 | |
公用語は中国語(主に広東語)とポルトガル語 ホテルやレストランでは英語も通じる |
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パカタ(MOP)ですが、香港ドルの使用も可能 | |
日本より1時間遅れ | |
230V/50Hz。コンセントは三つ穴のBFタイプとCタイプ | |
高温多湿の亜熱帯気候 年間平均気温は20℃前後、湿度は70~90% 旅行のベストシーズンは、10月~2月頃です。 |
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中国広東省と陸続きのマカオ半島とタイパ島、コロアン島、 埋め立て地のコタイ地区で構成 |
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おおむね良好です。現地の人は親日派として知られています。 | |
マカオ国際空港(空路) 香港から陸路 マカオ半島・タイパ島のフェリーターミナル(ジェットフォイルを利用) |
マカオのおすすめ観光スポットベスト7!
マカオには、日本から観光に来る30万人以上の人を含め、世界中から年間3200万人もの観光客が訪れています。
20年ほど前の観光客は、年間700万人程度だったことからもわかるように、観光地として急激な発展を遂げています。
それでは、人々を魅了してやまないマカオのおすすめ観光スポットをご紹介します。
【世界遺産】聖ポール天主堂跡
マカオのシンボル的建造物「聖ポール天主堂跡」は、イエズス会によって1602年に建設された教会です。
天主堂の建設には、江戸幕府のバテレン追放令によってマカオに渡った日本人キリシタンも携わったといわれています。
それを証明するのが、ファザードの前面に施された聖母マリアが7つの頭を持つ龍に踏みつけられた彫刻です。
龍はキリシタンに踏み絵を強制した徳川家康を指しているとの説もあります。
他にも、長崎で殉教した日本人教徒の名前が地下納骨道のプレートに記されています。
日本人ともゆかりの深い聖ポール天主堂は、1835年の火事で崩壊し、現在はファザードと68段の階段のみが残されています。
6世紀当時は、アジアで一番大きく美しい教会だった名残がファザードに偲ばれます。
2005年にユネスコの世界遺産「マカオ歴史地区」の一部として登録された聖ポール天主堂には、階段から壁面の窓に向かってコインを投げて窓を通ると幸運が訪れるという言い伝えがあります。
年末やイベント時には、壁面に映像を投影するプロジェクションマッピングなども行われて観光客の目を楽しませています。
夜になると近くのセドナ広場と一緒にライトアップされた幻想的な景色を楽しむこともできますよ。
また、セドナ広場から聖ポール天主堂跡に続く通りは、マカオで一番の繁華街で両サイドにたくさんの土産物店が並んでいます。
マカオのお土産をゲットするのにも便利です。
聖ポール天主堂跡 | |
中國澳門大三巴街聖保羅大教堂遺址 Ruins of St.Paul’s, Macao |
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セナド広場から徒歩約4分 | |
+853-6238-6441 | |
9:00~18:00 | |
無料 |
聖ドミニコ教会
聖ドミニコ教会は、世界遺産に登録されているマカオ歴史地区の中心部に位置し、近くにセナド広場があります。
ポルトガルのドミニコ会によって16世紀後半に建てられた教会は、数回の改修を重ね、現在のコロニアル・バロック様式になりました。
マカオで一番美しいファザードと呼ばれている聖ドミニコ教会は、荘厳な建物です。
とてもきれいなクリームイエローの外観とパステルイエローの礼拝堂は、厳かながらもどこか可愛らしくフォトジェニックな場所として人気があります。
また、内部に展示してある聖母マリア像が「バラの聖母」であることから、「バラの教会」とも呼ばれています。
こちらも、夜はきれいにライトアップして、昼間とは違った顔を見せてくれます。
礼拝堂に入るときは、お祈りをしている人の邪魔にならないようにしましょう。
目の前にある広場は、同じく世界遺産のドミニコ広場です。
聖ドミニコ教会 | |
中國澳門板樟堂街玫瑰聖母堂 R.de Sao Domingos, Macao |
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セナド広場から徒歩約1分 | |
+853-2836-7706 | |
10:00~18:00 | |
無料 |
マカオタワー
シンボルタワー的なマカオタワーは、正式名称を「マカオタワーコンベンション アンド エンターテインメントセンター」といいます。
タワーの高さは338mもあり、マカオ市内はもちろんのこと中国の景色も一望できるデッキです。
しかし、何といっても、マカオタワーを有名にしているのが、高さ233mからのバンジージャンプです。
地上30mの地点までわずか5秒で落下するスリルは、他では味わえないものでしょう。
バンジージャンプが苦手な方には、タワーの外にある通路を一周する「スカイウォーク」というアトラクションがおすすめです。
手すりや壁は一切なく、ハーネスだけで歩くのはスリル満点ですが、眼下に広がる景色を楽しむこともできますよ。
タワーには、レストランや土産店、マカオ名物のエッグタルトの店などがあります。
また、マカオタワーも、ライトアップされるので、カジノとは違う夜景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
マカオタワー (マカオタワーコンベンション アンド エンターテインメントセンター) |
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中國澳門観光塔前地澳門旅遊塔 | |
セナド広場からタクシーで約5分 | |
+853-2893-3339 | |
月~金 10:00~21:00 土・日・祝 9:00~21:00 |
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大人 165パタカ 子供(3歳~11歳)95パタカ シニア(65歳以上)95パタカ 2歳以下無料 |
モンテの砦
世界遺産の一つでもあるモンテの砦は、侵略者から国を守るマカオ最強の砦でした。
1617年から1626年にかけて造られたモンテの砦は、オランダ軍からの2度にわたる攻撃にも耐え、見事に撃退させることに成功したほどです。
ポルトガル軍が撤退するまでの長い期間、軍事施設として利用されてきましたが、今では、その役目も終えています。
現在は、聖ポール天主堂跡をはじめ、マカオの街並みを一望できる絶好のポイントとして観光客の人気スポットになっています。
下の石畳から坂道を上るのは大変ですが、砦の下にあるマカオ博物館のエレベーターを使用すれば、砦まで簡単にアクセスできます。
モンテの砦 | |
中國澳門半島中央柿山之上大砲台 | |
セドナ広場から徒歩約8分 | |
+853-2835-7911 | |
7:00~19:00 | |
無料 |
媽閣廟(マーコッミウ)
マカオ最古の寺院「媽閣廟」は、マカオという名前の由来になったといわれています。
今でこそ、廟の前は広場になっていますが、当時は目の前が海でした。
初めてやってきたポルトガル人に「ここはどこですか」と問われた地元の人が「媽閣(マーガオ)」と答えたことからマカオと呼ばれるようになったとされています。
世界遺産にもなっている媽閣廟は、一つの寺院の中に4つのお堂が建てられ、それぞれに異なる神を祀っています。
珍しい形態ですが、儒教と道教、仏教、民間信仰の影響を受けた典型的な中国文化ともいわれています。
また、媽閣廟と海事博物館の間にある広場は、媽閣廟前地(バラ広場)と呼ばれ、一面がポルトガル様式の石畳で南欧の雰囲気を味わえます。
媽閣廟の近くには、安くて美味しいと人気のポルトガル料理のレストラン「A Lorcha」があります。
媽閣廟を訪れる前に予約してお参り後、レストランに立ち寄るのもおすすめです。
A Lorchaのおすすめ料理は、カニのカレー煮込みやアフリカンチキンです。
媽閣廟 | |
中國澳門澳門半島南端媽閣山西面山腰上 | |
セナド広場から徒歩約20分 バスやタクシーの利用がおすすめ |
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+853-2836-6866 | |
7:00~18:00 | |
無料 |
A Lorcha | |
中國澳門媽閣河邊新街289號A地下 | |
火曜日 | |
12:30~15:00、18:30~23:00 | |
公式サイト |
※レストランは、事前に店舗のホームページなどで情報を確認してください。
セナド広場
観光の拠点として、多くの観光客でにぎわっているセナド広場は、ポルトガル風の石畳とパステルカラーの建物が印象的なエリアです。
民生総署や郵便局、観光局、ドミニコ教会、仁慈堂などの建物が広場を囲んでいますが、どれも典型的なヨーロッパ式の建築様式です。
1784年に建築された民政総署は、市民の日常生活にかかわる業務を取り扱っているので、多くの市民が立ち寄る場所でもあります。
そんな民政総署はポルトガル伝統のタイルやアズレージョの美しい装飾が随所に見られるので、観光客にも人気のスポットです。
セドナ広場の中心には、ポルトガルの大航海時代を象徴する地球儀のオブジェが飾られている噴水があります。
地元の人からは「噴水池」と呼ばれているので、タクシーに乗った際は「噴水池」と書いた紙を見せるとスムーズです。
セドナ広場で異国情緒を満喫したら、マカオの人気B級グルメに挑戦してみてはいかがでしょうか。
広場の近くには、甘栗やカレーおでん、餃子、エッグタルト、牛乳プリン、ポルトガル風焼き菓子などが売られています。
また、人混みに疲れたときは、ロクシタンの2階にあるカフェやCafé Oumun(澳門珈琲)で一息つくのもおすすめです。
セドナ広場 | |
中國澳門澳門半島中區 (新馬路163號) | |
Almeida Ribeiroバス停から徒歩約2分 バス路線:3,3X,4,6A,8A,18A,19,26A,33,N1A(新馬路下車) |
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民政総署 | |
ギャラリー・庭園 9:00~21:00 ※月曜休館 |
カジノ ヴェネチアン・マカオ
カジノエリアにある高級ホテルの中でおすすめなのが、ザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾートホテル(THE VENETIAN MACAO-RESORT-HOTEL)です。
ザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾートホテルは、東京ドーム1個分よりも広く、世界最大を誇るカジノフロアを有しています。
広いカジノフロアは、鳳凰殿、麒麟殿、帝王殿、赤龍殿のフロアに分かれており、バカラやルーレット、スロットなどの定番ゲームの他、大小、ファンタン、カリビアンポーカーなどのカジノゲームが楽しめます。
スロットマシンは、約4000台、テーブルゲームは800台以上と圧巻の広さです。
ホテルには、日本語や英語を話せるスタッフが常勤しているので安心して遊ぶことができますよ。
ザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾートホテルは、カジノだけでなく、イタリアのヴェネチアをイメージしたショッピングモールも有名です。
モールには、350店舗を超えるショップや40以上のレストランがあるので、一日中、楽しめるスポットです。
他にも、マカオ国際空港からもっとも近い場所にあるシティ・オビ・ドリームズ・カジノ(CITY OB DREAMS MACAU)もおすすめ。
派手なデコレーションとギラギラしたネオンは、カジノらしい独特の雰囲気で観光客の目を楽しませています。
専用シアターでの本格的エンターテイメントショーやロックな雰囲気のカジノは、一度覗いてみると良いでしょう。
マカオ各地から無料のシャトルバスが出ています。
マカオでグルメを楽しむ!
マカオでは、ポルトガル料理や中華、ポルトガル大航海時代の名残でもある各地の料理をミックスしたマカオ料理などが楽しめます。
他にもカレーおでんやポークチョップバーガーなどのB級グルメなど、たくさんの料理やスイーツであふれています。
美味しいものを食べつくしたいと思っている人は、マカオで食い倒れに挑戦してみるのも良いでしょう。
ここでは、福隆新街と5つ星ホテルのおすすめレストランを紹介します。
福隆新街
セドナ広場から歩いてすぐのところにある福隆新街は、レトロな雰囲気が素敵でフォトジェニックな通りが楽しめるエリアです。
福隆新街は、遊郭や賭博場の集まる歓楽街でしたが、現在は、レトロな雰囲気を残したお洒落なレストランや雑貨店が軒を連ねています。
【添發碗仔翅美食】
日本では高級食材のフカヒレが手ごろな価格で味わえます。
マカオで美味しいフカヒレをリーズナブルな価格で楽しみたいときにおすすめの店です。
一人前から注文可能でテイクアウトもできますが、人気店ですので、並ぶのを覚悟で行ってみましょう。
所在地:新馬路福隆新街18號地下
営業時間:12:00~22:00
電話番号:+853-6650-8211
【祥記麺食専家】
福隆新街でも、知らない人はいないくらい有名なお店です。
自家製麺にエビの卵が乗った料理は、日本で食べられない一品。
麺のコシとエビの卵の食感が絶妙なバランスで絡み合っている料理は、現地の人だけでなく日本人観光客にも人気です。
所在地:新馬路福隆新街68號1樓
営業時間:11:30~24:00
電話番号:+853-2857-4310
【甜香園】
地元の人でにぎわっている甜香園は、タピオカとマンゴーのスイーツが人気の店です。
中華系のスイーツは、温かくて甘いので、冷たいデザートをイメージすると戸惑うことが多いですが、ここでは温かいものと冷たいものを選ぶことができます。
また、男性にも人気なので、夜に行くと一人でスイーツを楽しんでいる男性を多く見かけます。
所在地:新馬路福隆新街73號A
営業時間:14:00~02:00
電話番号:+853-2833-0513
福隆新街は、夜遅くまでやっている店が多いので、のんびり散策しながらB級グルメの食べ歩きを楽しんでも良いでしょう。
5つ星ホテルでちょっと贅沢なランチ・ディナーを
コタイ地区をはじめ、マカオには、フォーシーズンズマカオやバンヤンツリーマカオ、ザ・リッツカールトンマカオなど、世界でも名だたる5つ星ホテルがたくさん集まっています。
ここでは、ラグジュアリーホテルで食事を楽しめるレストランを紹介します。
【ベルカンサオン】
フォーシーズンズホテル・マカオのベルカンサオンは、高級インターナショナルブッフェが楽しめるレストランです。
特にアフリカンチキンなどのポルトガル料理や直輸入された黒豚ハムの「パタ・ネグラ」といった珍しいものが目を引きます。
他にも、カレー、寿司、刺身、ピザ、パスタ、点心といった各国のグルメが揃い、何を食べようか悩むほどです。
スイーツのコーナーもエッグタルトやセラデューラなどのポルトガル風スイーツなどの充実したメニューが揃います。
ブッフェですが、高級な雰囲気を楽しみながら、いろいろな料理が楽しみたい人におすすめのレストランです。
所在地:プラザ・マカオ内フォーシーズンズホテル・マカオ レベル1
電話番号:+853-2881-8888
営業時間:ランチ 12:00~14:30(日曜日はサンデーブランチ ~15:00)
ディナー 18:00~22:00
アクセス:マカオ、タイパ各フェリーターミナルなどからプラザ・マカオの無料シャトルバスが利用可能。
シャトルバス乗降場からリゾート内徒歩約1分。
【カントン】
人気の広東料理レストラン「カントン」は、ヴェネチアン・マカオのメインダイニングとして知られています。
総料理長のマク氏が名店「パウヒニア」在籍中に、香港料理大賞鶏肉部門を受賞した「クリスピー・フライドチキン」が人気です。
広東料理がメインですが、北京風のテイストも随所に感じられ、オリジナリティあふれる料理を味わうことができます。
中国らしい雰囲気の店内で、ゆっくりと高級中華を楽しんでみてはいかがでしょうか。
所在地:ヴェネチアンマカオ Shop 1018(コタイ地区)
電話番号:+853-8118-9930
営業時間:11:00~15:00、18:00~23:00(土曜日 ~24:00)
アクセス:マカオ、タイパ各フェリーターミナル、空港などからヴェネチアンマカオの無料シャトルバスが利用可能。
シャトルバス乗降場からリゾート内徒歩約5分。
【ゴスト】
マカオを訪れたら、一度はポルトガル料理を食べてみてはいかがでしょうか。
ギャラクシーメガリゾート内にある唯一のポルトガルレストラン「ゴスト」では、伝統的なポルトガル料理を楽しむことができます。
店内の雰囲気は、中世ポルトガルにタイムスリップしたような気分が味わえます。
23時まで営業しているので、ディナーや食後のお茶まで楽しめますが、おすすめはランチコースです。
ホワイトソースを使ったポルトガル伝統のスープや自家製のパン、タパスセットなどはおかわりしたくなるほどです。
所在地:ギャラクシーメガリゾート内1階
電話番号:+853-8883-2221
営業時間:12:00~15:00、18:00~23:00(土・日・祝日 12:00~23:00)
アクセス:マカオ、タイパ各フェリーターミナル、空港などからギャラクシーメガリゾートの無料シャトルバスが利用可能。
まとめ
ヨーロッパとアジアが融合した独特な雰囲気を楽しめるマカオには、世界遺産やカジノなどの観光スポットがたくさんあります。
古き良き時代と近未来の世界を体験できるマカオを、心行くまで楽しんでみてください。
きっと、今までにない体験ができることでしょう。